年次有給休暇を年間5日取得しない社員への対応は?

社員の中に、年次有給休暇を年間5日取得しない者がいます。
取得するように指導していますが、業務多忙を理由に取得していません。
このような社員には、どのような対応が良いのでしょうか?

まず、年5日の取得義務が発生するのは、次の社員です。
・その社員に、1回の付与で「10日以上」の年次有給休暇を付与していること
・パート・アルバイトでも、所定労働日数に応じた比例付与で10日以上付いていれば対象
但し、前年度からの繰越日数は「対象かどうか」の判定には含めません。
その10日以上を付与した日(基準日)から1年以内に、5日以上取得させる必要があります。
「5日取得していない」場合に会社がとるべき対応
(1) まだ基準日から1年が経過していない場合(現に進行中の年度)
この場合は、残り期間で5日以上になるように必ず取得させる必要があります。・既に社員が自分で取得した日数(自発的取得)
・計画的付与で取得させた日数(制度がある場合)
これらを合計しても5日に足りない社員については、会社が時季指定をして年休を与えます。
時季指定にあたっては、あらかじめ社員の希望を聞き、その意見を尊重することが求められています。
ただし、業務の都合を踏まえつつ、最終的には会社が日付を指定可能です。
そこで、1人あたり「年5日」を上限に時季指定します。
※すでに社員自身の申請等で取得している日数や、計画的付与分は、その5日から控除してカウントします。
(2) 既に基準日から1年が経過してしまい、5日に足りなかった場合
使用者が時季指定を行わず、5日以上取得させていなければ、労基法39条7項違反として扱われます。労働基準監督署の臨検等で判明した場合には、是正指導(今後の運用改善・管理体制整備の指導)されます。
そして、場合によっては1人あたり30万円以下の罰金の可能性があります。
過去分については事実関係を整理し、是正勧告があったときに説明できるよう記録を整備します。



