就業時間内に一般健康診断に行く途中のケガは労災?


就業時間内に一般健康診断に行く途中のケガは労災ですか?


就業時間内に一般健康診断(いわゆる定期健診など)に向かう途中でのケガは、条件を満たせば業務災害として労災保険の対象となる可能性が高いと考えられます。
 

基本的な考え方(業務遂行性・業務起因性)

労災と認められるには、次の2つがポイントになります。
業務遂行性:労働者が事業主の指揮命令下にある状態か
業務起因性:その行為が業務に起因しているか

会社が実施する一般健康診断は、労働安全衛生法上、事業主に実施義務があるものであり、会社の指示で就業時間内に受診に行かせている場合は、通常「業務の一環」と評価されます。
この場合、
・就業時間内であること
・会社の指示・承認のもと受診している
・受診場所(医療機関)へ向かう移動は、業務に付随する行為
と整理できます。
そのため、移動中も事業主の支配下にあるとみなされ、業務遂行性が認められる方向になります。
 

業務災害と認められない可能性があるのはどんな場合か

ただし、次のような事情があると、労災認定が難しくなる場合があります。
・健診自体が完全な私的受診(会社の関与なし・就業扱いでない・任意で行かせているだけ)であり、就業時間中でも「有給休暇扱い」や「欠勤扱い」で行っていた。
・健診に行く途中で、業務と無関係な立ち寄り(長時間の私用買い物や私的会合など)による著しい逸脱・中断があり、その私的行為中にケガをした。
このような場合は、「事業主の支配・管理下にあったか」「業務に起因する行為か」が問題になり、業務災害と認められない可能性が出てきますので注意が必要です。