試用期間の延長は可能?



採用した条件の能力がなく、勤怠状況が悪いので、
当初の試用期間である3か月を延長したいと考えています。
試用期間は延長できるのでしょうか?




面接や書類選考では把握しにくく、実際に働いている様子を
観察してみないとわからない部分はあります。
一般的に3か月の試用期間が多い。
しかし、この期間だけでは判断できないケースもあります。
 

 

就業規則の規定されている

試用期間の延長は可能である。
ただし延長するためには、その根拠として、就業規則等に
次の事項が定められている必要があります。
 
  • 試用期間を延長することがある旨
  • 試用期間を延長する場合の延長可能期間
  • 試用期間を延長する理由
 

試用期間を延長する場合の上限期間

試用期間中、従業員は雇用が確実ではない不安定な立場に置かれることから、
長すぎる試用期間の設定は民法第90条の公序良俗に抵触する定めとして無効
となります。
試用期間の延長についても、会社が無制限に行なえるわけではありません。

 

試用期間の合計期間は1年以内

延長した場合であっても、試用期間の合計期間は1年以内が妥当です。
実務上は、「試用期間3か月、延長する場合はさらに3か月」という
運用が多いと思います。

 

延長する場合の留意点

試用期間を延長するにあたっては、次の点を従業員に明確にしてください。
・試用期間延長に至った具体的な理由(あいまいな理由では不十分)
・試用期間中の具体的な改善目標

これらの点を示したうえで、定期的に面談を行ない、
会社が提示した改善目標の達成度合いを判断し、
必要に応じて教育・指導を行なっていく必要があります。