働き方改革関連法-年次有給休暇の時季指定義務制度の創設②

平成31(2019)年4月に主要な改正規定の施行を控えた「働き方改革関連法」について、
年次有給休暇の時季指定義務制度(労働基準法の改正)を取り上げます。


今回は、この改正に付随して、企業(使用者)に、
作成と保存が義務付けられた「年次有給休暇管理簿」を取り上げます。
 

年次有給休暇管理簿の基本


年次有給休暇管理簿とは、年次有給休暇の取得の時季、日数及び基準日を、
労働者ごとに明らかにした書類のこと。

企業(使用者)は、これを作成し、年次有給休暇を与えた期間中及び
当該期間の満了後3年間保存しなければならない。

(年次有給休暇管理簿は、労働者名簿または賃金台帳と
あわせて調製することができる。

また、必要なときにいつでも出力できる仕組みとした上で、
システム上で管理することも差し支えない。


例)労働者名簿または賃金台帳に以下のような必要事項を盛り込んだ表を追加する。
〔厚生労働省/資料〕

 

年次有給休暇管理簿の注意点

●使用者が時季指定した年次有給休暇について、
労働者から取得日の変更の申出があったため、
取得日の変更を行ったときは、年次有給休暇管理簿を
修正する必要があります。

●年次有給休暇管理簿に記載すべき「日数(取得日数)」としては、
労働者が自ら請求し取得したもの、使用者が時季を指定し取得したもの
または計画的付与により取得したものにかかわらず、
実際に労働者が年次有給休暇を取得した日数
(半日単位で取得した回数及び時間単位で取得した時間数を含む。)
を記載する必要があります。


年次有給休暇管理簿は、労働者ごとに、必要事項を管理できるものであれば、
その形式は任意です。

現在、お使いの勤怠システムから作成できるのであれば問題ありませんが、
対応できないようでしたら、できるだけご負担のない方法をご案内いたします。

お気軽にお声かけください。