障害者法定雇用率が2.7%へ

企業には、障害の有無にかかわらず、誰もがその能力を発揮して社会に参加できる環境を作る社会的責任があります。
厚生労働省の発表によると、民間企業における障害者の雇用数は22年連続で過去最高を更新していますが、2026年7月には法定雇用率がさらに引き上げられます。
現在すでに目標を達成している企業も含め、すべての企業にさらなる採用計画の強化が求められています。
 

1. 障害者雇用率制度の変更点について

一定以上の従業員がいる企業には、全体の従業員数に占める障害者の割合を「法定雇用率」以上にする義務があります。
この制度において、2026年7月から大きな変更があります。
 

法定雇用率が2.7%になります

2026年7月1日から、これまでの2.5%から2.7%へと引き上げられます。
 

対象となる企業が広がります

この引き上げに伴い、従業員数が37.5人以上の民間企業が障害者雇用の義務対象となります。
 

従業員の数え方

週の所定労働時間が30時間以上の従業員は「1人」。
週20時間以上30時間未満の短時間労働者は「0.5人」としてカウントします。



法定雇用率に関するQ&A
Q1. 常時雇用する労働者とは、具体的にどのような労働者ですか?
A.1週間の所定労働時間が20時間以上で、1年を超えて雇用される見込みがある、または1年を超えて雇用されている労働者をいいます。
このうち、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の方は、短時間労働者となります。

Q2. パートやアルバイトの方は、常時雇用する労働者に含まれますか?
A.パートやアルバイトの方であっても、Q1の要件に当てはまれば、常時雇用する労働者に含まれます。

Q3. 雇用率の対象になる障害者は、具体的にどのような方ですか?
A.身体障害者は、身体障害者手帳1~6級に該当する方、知的障害者は、児童相談所などで知的障害者と判定された方、精神障害者は、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方を指します。
 

障害者雇用納付金制度について

また、常用雇用労働者数が100人を超え、法定雇用率を満たさない企業からは納付金を徴収する一 方、法定雇用率相当数を超えて障害者を雇用する企業に対しては、調整金や報奨金、各種助成金を支給します。
これを「障害者雇用納付金制度」といいます。
 

目標を達成していない場合

従業員数が100人を超える企業で法定雇用率に達していない場合、不足している障害者1人につき月額5万円の「納付金」が徴収されます。
 

目標を達成している場合

基準を超えて障害者を雇用している企業に対しては、調整金や報奨金、各種助成金が支給されます。

2026年7月の法改正に向けて、企業は計画的に採用や環境づくりを進める必要があります。
障害者雇用は法律を守るためだけのものではありません。
新しい人材の確保につながるマニュアル化で仕事の進め方が効率的になる職場のコミュニケーションや雰囲気が良くなるといった、会社全体を成長させるたくさんのメリットがあります。
ハローワークなどの専門機関のアドバイスや、国の助成金制度も上手に使いながら、一歩ずつ準備を進めていきましょう。

厚生労働省 障害者雇用対策