テレワークで残業?



コロナ禍で在宅勤務(テレワーク)を導入しました。

すると社員から「残業した場合は認められるのでしょうか?」と質問されました。
テレワーク前でも残業はほとんどありません。
テレワークになった場合でも業務内容は変わらないので、残業する必要もないと思います。
社員から残業申請があった場合、認めると残業代を支払う必要はあるのでしょうか?



テレワークであっても8時間(これを法定労働時間)を超える労働であれば残業となります。
テレワーク前の残業ルールが申請のうえ承認制としているなら、テレワークでも同じルールをすることもできます。

しかし、テレワークの場合、業務の進捗や勤務状況を確認できません。
そうしたことから残業が本当に必要なのか?も判断が難しです。

そこで、テレワークの労働時間は8時間と決めるみなし労働時間制にすると残業とはなりません。
みなし労働時間制にすれば、仮に8時間以上労働しても8時間とみなすことができます。

この制度を運用する場合は以下のように就業規則に規定しましょう。

第〇条(テレワーク勤務に関するみなし労働時間制)
1 会社が認めた社員がテレワーク勤務を行う場合であって、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間を勤務したものとみなします。
2 前項の場合であって、テレワーク勤務に要する時間が通常、所定労働時間を超える場合には、これに必要な時間勤務したものとみなします。

テレワークの運用について詳細に決めたい場合は、テレワーク規程の作成をお勧めします。
作成には以下の項目について、最低限、規定すれば良いでしょう。
  • テレワークの対象者
  • テレワーク勤務時の労働時間
  • 時間外及び休日労働等
  • 業務の開始及び終了の報告
  • 給与
  • 情報通信機器・ソフトウェア等の貸与等