出張前日の宿泊日当は支給?


ある社員が月曜日の朝から出張先で勤務するため、前日の日曜日からホテルに宿泊しました。
夕方に自宅を出発して夜にホテルに到着しています。
この場合、日曜日も日当支給の対象になるのでしょうか。


日当の支給対象となるかどうかは、貴社の就業規則や出張旅費規程の定めによります。
一般的に、日当は出張中の業務遂行に伴う諸雑費を補填する目的で支給されるものです。
そのため、多くの企業では以下のような考え方を採用しています。
 

一般的な取扱い

パターン1:業務開始日を基準とする場合

  • 月曜日の朝から業務を開始するための前泊(日曜日)については、業務の準備行為として日当支給の対象とする
  • この場合、日曜日も出張期間に含めて日当を支給

パターン2:実際の業務日のみを対象とする場合

  • 実際に業務を行った日(月曜日以降)のみを日当支給の対象とする
  • この場合、日曜日の前泊は宿泊費のみ支給し、日当は支給しない

判断のポイント

日当支給の判断にあたっては、以下の点を確認する必要があります。
  • 前泊の必要性:業務上の必要性から前泊が必要だったか
  • 会社の指示の有無:会社が前泊を指示または承認していたか
  • 規程上の定め:出張旅費規程で前泊時の日当支給について明記されているか

実務上の留意点

税務上の取扱いとして、日当は一般的に非課税の実費弁償として扱われます。
これは業務遂行に通常必要な範囲であることが前提です。
前泊が業務上必要であれば、その日の日当も非課税として取り扱うことができます。

社会保険上の取扱いとしても日当は経費として報酬に含まれません。
前泊日に日当を支給しても社会保険料の算定には影響しません。