新入・若手・中堅社員に対する意識調査

[カテゴリ] 人事について
[更新日] 2026/9/28
東京商工会議所が実施した、企業の「人材育成担当者」および「研修受講者」を対象とした意識調査の集計結果をご紹介します。

【調査概要】
調査期間:2026年1月7日~1月28日(一部、2025年5月~12月の受講者調査含む)
調査対象:東京商工会議所の研修講座を利用した企業の人材育成担当者 322名 / 階層別講座の受講者(新入社員316名、若手社員322名、中堅社員394名)

人材の早期離職対策、定着に向けた取り組み、そして世代ごとの「管理職への意識」など、現在の企業が直面している育成課題と本音が明らかになりました。
 

1. 新入・若手社員の「定着」と「指導」における課題

多くの企業がせっかく採用・育成した若手社員の離職や活躍に頭を悩ませています。
 

指導・育成における大きな課題

「指導・育成しても会社をやめてしまう」 (49.4%) が最多。
次いで「指導・育成しても活躍しない」 (41.0%) が続き、育成の成果が定着や活躍に結びつきにくい現状が伺えます。
 

人材定着のための取り組みと効果

 定着のために実施した取り組みは、「賃上げの実施」 (70.8%)、「福利厚生の拡充」 (52.8%) が上位を占め、待遇面の改善を重視する企業が多数派です。
実際に「最も効果が高かった取り組み」としても「賃上げの実施」 (56.6%) がダントツの1位となっています。
 

2. 新入社員に求める資質 & 上司が心掛けるべきこと

新社会人が活躍するために、企業側・指導側はどのような意識を持っているのでしょうか。
 

新入社員に特に大事にしてほしい「社会人基礎力」

1.  主体性(物事に進んで取り組む力): 76.4%
2.  実行力(目的を設定し確実に行動する力): 36.6%
3.  規律性(ルールや約束を守る力): 29.8%
 

指導する上司が心掛けるべきこと

「仕事の指導を丁寧に行うこと」 (47.5%)、「人間関係やチームワークを重視すること」 (36.3%)、「部下の意見や考えを真摯に聞くこと」 (33.9%) が上位となり、丁寧できめ細やかなコミュニケーションと関係構築が求められています。
 

3. 中堅社員の「管理職育成」における課題

次世代のリーダー育成において、企業側には体制上の課題が存在しています。
 

管理職への育成における課題

「上長の育成力・指導意欲が不足している」 (40.4%) が最多。
「業務多忙により育成に掛ける時間が不足している」 (34.2%)、「候補となる人材が育っていない・対象者がいない」 (33.9%) と続き、育成する側の余裕や体制が十分に整っていない現状が浮き彫りになりました。
 

管理職候補(中堅社員)に身につけてほしいスキル

「後輩・チームメンバーの指導・育成力」 (52.2%) 
「業務管理・進捗管理能力」 (52.2%) 
「リーダーシップ・統率力」 (37.9%)
 

4. 【社員側の本音】キャリアを重ねることで変化する「管理職への意識」

研修を受講した新入・若手・中堅社員それぞれに「将来、管理職を目指したいか」を調査したところ、社歴を重ねるにつれて意識が前向きに変化することがわかりました。
 

「管理職を目指したい」と答えた割合 

新入社員: 44.3% (目指したくない:55.7%)
若手社員: 45.7% (目指したくない:54.3%)
中堅社員: 52.3% (目指したくない:47.7%)
※中堅社員(社会人経験5〜10年)になると、「管理職を目指したい」が過半数に逆転します。
 

目指したい・目指したくない主な理由(全階層共通)

目指したい理由(1位): 「仕事を通じて、自分自身を成長させたいから」(約41%〜45%)
目指したくない理由(1位): 「自分には適性がなさそうだから」(約28%〜41%)
 

まとめ

今回の調査から、若手の定着には「賃上げ」などの待遇改善が直近で最も効果的である一方、中長期的なキャリア形成においては、社員が自らの「成長」を実感できる環境づくりが重要であることが分かりました。
また、中堅社員が自信を持って管理職を目指せるよう、企業側は「指導する上司側の育成力向上」や「育成時間の確保」といった体制整備を急ぐ必要があります。

(「人材育成担当者の 新入社員・若手社員・中堅社員に対する 意識調査」の集計結果について)
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